ニコチネルパッチ | タバコを吸うことで損なわれるものを考える
今回はタバコの害や禁煙について考えたいと思います。
PM2.5と喫煙
みなさんはタバコの煙がPM2.5の1種であるとご存じでしょうか。
PM2.5とは、たびたび中国からの黄砂、工場や工事現場の粉じんなどから生じ大気汚染で問題となりニュースのお天気コーナーでも取り上げられている規制対象有害物質です。
タバコを1本吸った際の呼気中のPM2.5は外出危険レベル(PM2.5-70)の100倍以上にも達すると言われています。
実感がわきづらいと思うのでアメリカ環境保護庁(以下EPA)による空気の質分類を紹介します。
EPAによる空気の質分類
空気の質レベル | PM2.5(μg/㎥) |
危険 | 251- |
健康に極めて有害 | 151-250 |
健康に有害 | 56-150 |
弱者の健康に有害 | 36-55 |
許容範囲 | 12-35 |
良好 | 0-12 |
喫煙をするということは危険レベルをはるかに超えるPM2.5を吸い込んでいるということです。
また非喫煙者の人々も受動喫煙により副流煙というカタチでこの危険なタバコの煙の被害者になりえるのです。喫煙者の方々はタバコの煙は大気汚染の環境基準を凌駕する高濃度の有害物質を含んでいることを肝に銘じ、大切な家族・友人に配慮することをお忘れなく。
禁煙
タバコの煙その怖さについては分かっていただけたかと思います。
それでは禁煙について考えて行きます。
タバコを吸うことにより損なわれるもの
病気のリスクが上がることはもちろんのこと、ニコチン依存性によりニコチン切れによりおこる集中力の低下、怒りっぽい性格になるといわれています。
また体や脳が酸欠になることで記憶力の低下も大手の予備校のデータで実証されているようです。
加えてタバコを吸うことで体内で活性酸素が大量に発生し、非喫煙者に比べて肌荒れ、シミ、シワが格段に多いという特徴も挙げられています。抗酸化剤サプリを飲んだりビタミンCを摂取したりしても、ほとんど効果はないようです。
禁煙の強い味方 ニコチンパッチ・ニコチンガム
禁煙外来を受診して医師から内服の禁煙補助薬を処方してもらうという方法もありますが、今回は自力で禁煙することに重きを置いてニコチンパッチとニコチンガムをおすすめします。
依存性の高いニコチンをいきなり切らすことなくタバコを減らしていきます。
理屈としてはタバコを吸わないとニコチンが入ってこなくなりイライラして日常生活もままならない。このような禁断症状が禁煙に挫折する大きな原因となるため、まずはパッチ・ガムで少量のニコチンを供給していきます。禁断症状のピークは2-3日であり、5-7日もすればすっかり消えてしまうといわれています。
禁煙を1日。もう1日と続けているうちに体が軽くなった、痰や咳が出なくなったなど目に見える変化が出てくるはずです。明らかに目に見える変化が見えてこそ、何事も続けられるものです。ここまでくれば禁煙はもう一息です。強い意志を持って乗り切ってきたことに自信を持ちタバコを吸いたいという気持ちを打破してください。