エクエル | あなたの食べた大豆製品はきちんと吸収されていないかも!?
今回は大塚製薬から発売されている大豆由来の健康食品「エクエル」とミドルエイジ世代の健康について考えたいと思います。
主に女性の健康にと謳われている本製品ですが男性にも効果的です、その点も合わせて解説して行きたいと思います。
大豆はどう体によいのか?
大豆が健康に良いといわれる所以
「エクエル」の主成分は大豆由来です。
まずは大豆にどのような健康効果や謂われがあるのか見ていきましょう。
大豆は、古来から日本の食生活文化によく馴染んだ健康食品です。大豆は女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをもつ成分を含むため、主に女性の健康維持に役立つといわれてきました。海外の医学専門誌で「日本人は大豆製品をよく食べるので、更年期が軽い」「欧米人に比べて日本人の骨粗鬆症の発生頻度が低いのは、大豆製品をよく食べることと相関がある」と取り上げられたこともあるほどです。
決め手はエクオール!!
大豆によるエストロゲン様の働きのもとになっているのが”エクオール”という物質であることが研究により明らかになりました。大豆に含まれる大豆イソフラボンは皆様聞いたことがあるかとかと思います。食事により摂取された大豆イソフラボンが、お腹の中で腸内細菌と出会って代謝されエクオールになります。
そうですエクオールこそがエクエルの主成分であり、決め手となる成分なのです!
体内でエクオールの作れる人、作れない人がいる
ここまで読んだ方の中には、大豆イソフラボンの代謝物を摂取するのであればエクエルを飲まずとも大豆製品を食べれば良いのではないかと思った人もいるかと思います。
エクオールを作る能力には個人差があり、作れる人(以下:産生者)とできない人(以下:非産生者)が存在します。
具体的には日本や中国など大豆をよく食べる国々では産生者は約50%。しかし日本人の若い世代では、20~30%の人しか産生できないというデータもあります。また大豆食の習慣がない国では20~30%と言われています。
自分はエクオール産生者?非産生者?
エクオールを体内で産生できるか否かについては尿検査で検査する簡易キットが薬局・ドラッグストア・インターネットで販売されています。興味のある方は「エクオール 検査キット」などの検索ワードでネット検索してみてください。
更年期障害
ここで更年期障害について解説していきます。
ミドルエイジの女性では、40代後半~50代前半(閉経前後)に卵巣機能が低下・停止し、エストロゲンが激減して様々な不調が起こりやすくなります。
更年期症状で起こりうる症状 ※順不同で列挙
ホットフラッシュ
頭痛
めまい・耳鳴り
記憶力低下
不眠・不安感
全身疲労感
口の渇き
肩こり
動悸・息切れ
食欲不振・吐気
便秘・下痢
腰痛
しびれ・知覚過敏
皮膚や粘膜の乾燥・かゆみ
関節痛・筋肉痛
膣炎・性交障害
多くの研究結果からエクエル服用により更年期症状の緩和が示されています。
エクオールの4つの作用
エクオールの作用機序や体内でのはたらきについては様々な研究が行われており、更年期症状の緩和、骨粗鬆症の予防と改善、皮膚や血管の健康維持などの効果が報告されています。
1.エストロゲン様作用
エクオールはエストラジオールに類似した化学構造を持ち、エストロゲン作用を示します。
エストロゲンの減少した体内で、エクオールがエストロゲン受容体に入ることで、エストロゲンに似た働きをします。
(下図)
まとめると
・更年期症状の緩和
・更年期以降のメタボリックシンドロームの予防
・肌のシワ面積率、最大深さに改善効果
エストロゲンは肌のコラーゲンを作り、エラスチンをつなぎとめる働きをして肌の潤いを保っています。そこで、エストロ ゲンが減少すると肌が乾燥しシワやたるみが出やすくなります。
・骨粗鬆症の予防と改善
といった効果がエストロゲン様作用には期待できるといわれています。
2.抗酸化作用
からだの酸化を防ぎます。
シミの改善、美白が期待されます。
3.抗エストロゲン作用による乳がんの抑制
乳房にある乳管という器官は、エストロゲンの影響を受けやすいため、エストロゲンは乳がんリスクと大きく関わっています。エストロゲンの作用を弱めることで乳がんの発生を抑えられるというわけです。
抗エストロゲン作用について前項のエストロゲン作用と矛盾するように感じるかと思います。
少々解説すると、
エストロゲンが少ないときはエストロゲン類似物質としてエストロゲン様のはたらきをします。
エストロゲンが過剰なときはエストロゲン受容体をエストロゲンとエクオールが取り合う形ではまり込みエストロゲン作用
を弱めます。
4.抗アンドロゲン作用
まずはアンドロゲンについて解説します。
アンドロゲンとは副腎、精巣や卵巣で作られる男性ホルモンの総称です。テストステロンやアンドロステンジオンなどが該当します。
男性に起こりやすい毛髪の脱毛や前立腺がんは、アンドロゲンの過剰な作用が影響するとされています。エクオールはアンドロゲンと結合することによりアンドロゲン受容体にアンドロゲンが過剰にはまり込こむのを防ぎます。(下図)
以上から
・前立腺がんなど男性の病気の予防
・脱毛改善効果
が期待されています。
抗アンドロゲン作用を持つことが男性にオススメなポイントです。
エクオール1日摂取目安
大塚製薬が公表している摂取目安量はミドルエイジ(ゆらぎ世代)の女性で1日10mgとなっています。
エクオール10mgを作るのに必要な大豆食品の量
エクオール産生者では大豆イソフラボン50mgからエクオール約10mgが産生されると言われています。
大豆イソフラボン50mgは、大豆食品で、
・豆腐 2/3丁(200g)
・納豆 1パック(50g)
・豆乳 1杯(200g)
に相当します。
エクオールは体内に蓄積されないため、エクオールを作れる人でも、この量の大豆製品を毎日食べる必要があり、また腸内細菌の変化により作れなくなることもあります。
エクエル 服用粒数 栄養成分表示
服用粒数 飲み方
エクエルは1日4粒服用目安です。
1回で4粒飲んでも、朝と夕に分けて2錠づつ飲んでもOKです。
栄養成分表示 4粒あたり
エネルギー 11.4kal
タンパク質 0~1.2g
脂質 0~0.8g
炭水化物 1.5g
食塩相当量 0~0.02g
S-エクオール 10mg
大豆イソフラボン 6.4mg(アグリコンとして)
※大豆胚芽発酵物が原材料であり大豆アレルギーを持っている人は飲むことができません。
まとめ
エクエルは大豆イソフラボンを乳酸菌で発酵させた世界初のエクオール含有健康食品。
女性の健康に様々な利点をもたらす基礎サプリメントという位置づけだが、男性特有の病気や毛髪の脱毛にも効果があるため男女を問わずオススメです。注意する点としては大豆胚芽発酵物が主成分であり大豆アレルギーの人は服用不可、また他のイソフラボン含有サプリメントとの併用使用の際は気おつけたほうが良いでしょう。病院で医師から処方される医薬品”ワーファリン”を服用中の患者さまも飲むことはできません。
ミドルエイジ以前から服用することで、更年期、メタボリックシンドローム、骨粗鬆症を予防しその先にある生活習慣病や寝たきりを防ぎ、健康寿命の延長につながります。
おまけ
エクエルジュレ
おいしく飲みやすいジュレタイプのエクエルです。出先など水無しでも服用可能なゼリー飲料で幅広いシーンでの摂取が可能です。エクオールはもちろんコラーゲン、カルシウムなど女性が取りたい成分が一袋の配合されたオールインワン飲料となっています。味は爽やかなオレンジ風味。
1本s-エクオール5g配合のため、摂取目安である10mgとるには1日2本飲むことになります。